ひつじがいっぴき

ツイッターのモーメントにまとめていたものを、こちらでもまとめます。
各絵のキャプションはツイッターにあるものと同一です。2019年のものです。
描きおろしや他の小さな話がある同人誌はおしらせブログから


とある夜、ひつじがいっぴき やってきた。


【ひつじさん】
(自身の)より良い睡眠を求め、とある家にたどり着いた自称ヒツジ。ヒツジ?。
他人を寝かしつけるような能力はまったく持たない。
睡眠以外については(存在を含め)わりといい加減である。反芻もしない。

【やぬし】 人間。


説得してくるひつじ。

勝手に布団しいてる。


すぐ寝るひつじ。


朝起きたら、自分の荷物だけ持っていなくなっていた。
あのひつじは、何かの夢か幻だったのだろうか…


「いや、いた。」
今晩も、ひつじがいっぴき やってきた。


まだまだ暑かった日に、油断していたひつじ。
ひとりといっぴきの間に沈黙の時間がしばし流れる、数秒前である。


本日の晩ごはん。「「いただきまーす」」
「・・・・・・。 ??。」


「しかしこのひつじ、よく眠る。」
そして次の朝も、ひつじはいなくなっていた。

無慈悲に流れる、子猫の動画のファンシーBGM。


少し寒くなってきたけど、"毛があるから自分は余裕余裕"と、さっきまで油断していたひつじ。

ひつじ「冬毛に着替える」 やぬし「冬毛。」


比較的器用なひつじ。
ひつじ「うん待って待ってやぬしちょっと待ってね?」


真夜中にのそのそ起きてきたひつじ。
この次の朝も、ひつじはいなくなっていた。


「日が暮れるのが早くなってきたねぇ」


ヒツジの本を読んで、「なるほど…」とポツリとつぶやいていたひつじ。

数ページ読んで何か(多分キャラ付けの方向性)をあきらめていた挙句、
夜にはまたモリモリ牛丼食べてた。



「ひつじはどうして、そんなに寝るのにこだわるの?」
「だってひつじは、ひつじだからね」
「ふーん。?。」

あんまり答えになっていない気もしましたが、やぬしもひつじがいろいろといい加減なのには慣れてきていました。



今日はやぬしが家に帰ってくるのが遅かった。
この次の朝も、ひつじはいなくなっていた。


冬の鍋会。
「うん。」「うんうん。」「なるほど、なるほどなあ。」

ひたすら「なるほど」と言い食べ続ける、やぬしとひつじだった。


「これが終わったら寝るから」
「そうかあ、カゼひかないようにね」
この次の朝も、ひつじはいなくなっていた。


なんだかひつじとの写真もたまってきたぞ。

"年賀状つくりにカメラ屋さんにきたら、やぬしがしげしげと何か見本を眺めているけれど、よくわからない。"


イベントで夜まで動物園が開園しているということで、ヒツジが見てみたい!とうきうきで出かけたものの、思ったよりヒツジが怖かったらしい、自称ヒツジのひつじ。


ひつじがいつも眠りにつくその時間、
「今夜は私も、もう寝ようかな」。
いつも寝るのが一番後回しなやぬしが、今夜はぽつりとそう言った。
「そうかあ、うん」「ひつじ、明日もいてよ」「うん。じゃあ、また明日ね」




「ひつじがいっぴき、ひつじがにひき、…」







わが家には、ひつじがいっぴき やってくる。

241111アップ

Laborador Retriever トップページ